【コラム】紙書籍と電子書籍との両輪で成功している事例
2026.6.26
●創業40年・社員数120人超のIT企業、関東通信工業株式会社の例
今回は、採用にとどまらない出版の効果についてお話しします。
まずは、電子書籍だけでなく紙書籍の出版も行い
採用力を強化している会社の事例をお話しします。
創業40年あまりで社員数が120人超のIT企業、
関東通信工業株式会社です。
同社はかねてから、
新卒社員や第二新卒といった
若い人材の採用を積極的に行っているのですが、
社長である玉原輝基氏が無類の読書好きであることから、
自社に親しみを感じてもらうために
出版を社員募集に活かそうと考えました。
玉原氏の著書を時系列で紹介すると、次の通りです。
①『古代から現代までを読み解く 通信の日本史』(かざひの文庫)
2021年10月発売の紙書籍。
「通信の歴史」から日本の発展を解説する「歴史三部作」の第一弾。
②『仕事に役立つ、日本人のための 情報の世界史』(かざひの文庫)
2022年6月発売の紙書籍。
世界史を「情報」で読み解く、「歴史三部作」の第二弾。
③『人生は「かけ算」だ!』(BLA出版)
2023年8月発売のKindle電子書籍。
「働くって、どういうこと…?」という若い人たちの素朴な疑問に答える、
IT企業の社長による25のかけ算思考。
④『受験・大人の学びにも使える IT・通信の歴史図鑑』(星野書房)
2024年8月発売の紙書籍。
「通信」があるから人と人はもっとわかりあえる、
というメッセージを伝える、
図解でわかりやすい「歴史三部作」の第三弾。
⑤『世界は情報でできている』(星野書房)
2025年11月発売のKindle電子書籍。
AIが猛威を振るう現代、ITがどうなり、
どんな人が求められるのかを、
激動の時代を生き抜いたIT企業社長が語る1冊。
ITの急激な進化とともに歩んだ同社の歴史は、必読。
●会社説明会でのペーパーバック配布がとても好評
まず、採用に直結することを睨んで発売したのが、
③の『人生は「かけ算」だ!』と、
⑤の『世界は情報でできている』です。
③はすでに同社で働いている人たちへのメッセージも兼ねた本で、
とくに若い社員からは
「社長は、こんなふうに考えていたんですね」
といった反響があったそうです。
そして⑤は、
将来の同社を担ってくれる人たちに向けて買いた本です。
同社の強みである安定性や成長性、離職率の低さ、
そして玉原氏が掲げる
会社の理念に基づき若い人たちに求めることを、
とてもわかりやすい言葉で綴っています。
玉原氏曰く、
「スマホしか知らない若い人たちに
ITの発展の歴史を知ってもらうことで、
通信事業に興味を持ってほしい。
どんな反響があるか、とても楽しみです」
と語っています。
すでにお話しした通りKindleで発売した電子書籍は
紙の本(ペーパーバック)にすることができるので、
③の本を会社説明会で配布しているそうです。
「会社説明会で本をもらえるなんて、驚きました」
といった感想を話す学生も多いとのことでした。
2026年の4月頃開催予定の会社説明会では、
⑤の『世界は情報でできている』を
配布する予定だそうです。
●社長の得意分野、好きな分野を本にするのも有効
玉原氏の著書のうち「歴史三部作」については、
同氏が歴史好きであることから生まれた企画です。
専門書ではない本として、情報や通信の歴史を
著者の視点も交えて書かれたこれらの書籍は、
大きな反響を呼びました。
意外だったのは、
全国の図書館からの問い合わせが殺到したことです。
数多くの公立図書館に置かれることとなり、
お子様が夏休みの自由研究や読書感想文のために
借りることが多くなっているそうです。
なかでも玉原氏を喜ばせたのは、
本を読んで「とても通信に興味が湧きました」という
中学生からの丁寧な手紙でした。
大人だけでなく子どもも楽しめる本は
社会的な意義が大きいため、
会社のイメージアップにつながります。
また、少し気の長い話ですが、
本を読んだ子どもたちが
「将来、この会社で働きたい」
と思ってくれるかもしれません。
社長の仕事以外の得意分野、
好きな分野を本にするのも、
非常にいいアイデアなのではないでしょうか。
.jpg)