【コラム】本を出版した経営者へのインタビュー・郡司成江さん(ビューティアトリエグループ代表)
2026.4.13
●出版によって仕事が広がり、美容業界以外の人たちにも知られるようになれた
宇都宮市を中心に、美容室、理容室、ドレスショップ、
テナントプロデュースなど、23店舗を展開する
ビューティアトリエグループ代表の郡司成江です。
これまでに、「右腕」の育成や
経営方針書の作成に関する書籍を紙2冊、
Kindle電子書籍6冊出版していますが、
まず感じるのは、
講演会に招かれる機会が増えてきたことです。
やはり、本があることで信頼度が増して、
まわりからの扱われ方が
大きく変わるのだなと感じています。
実際、まったく知らない人から
「会いたかったんです」
「じつは、本を読みました」
と言っていただけることがとても多いのです。
たとえば、1年ほど前に大阪で開催された
ある美容業界の大々的なイベントに参加した際、
カリスマ美容師である女性から
「郡司社長とお会いしたかったのです」
と伝えられ、びっくりしたことがありました。
彼女がわたしを知っていた理由は、
右腕の育成に迷っていたときに
たまたま検索に引っかかったわたしの本を、
真っ黒になるほど線を引きながら
何度も読んでくださっていたからだったそうです。
このようなうれしい出会いが、たくさんありました。
現在は本が営業マンのように
わたしの意思を届けてくれて、
それをきっかけにリアルでお会いしたり、
お仕事をいただいたりできていると感じています。
また、かねてから美容業界以外の人たちと
もっとお付き合いしたいと思っていたところ、
本をきっかけに業界外の方々とのつながりを
広げることができたのも、
とてもありがたいことです。
本は効果が出るまでに時間がかかるかもしれませんが、
流行り廃りがほとんどない点が
大きなメリットではないでしょうか。
また、社員が本の内容を理解することで
自分たちの取り組みや会社の考え方を
お客様により知ってもらえたことも、
とても大きなことだと思っています。
本は、いつでも読めるものです。
自社で仕事をしている娘やスタッフが、
わたしの言っていることや取り組んでいることを
あとから読んで理解を深めることで、
「点」が「線」になりやすいのです。
●社員に電子書籍を出版させることが、何よりの人財育成になった
本を書いたことによる採用面の効果は、
当社を志望する応募者本人が本を読んでいなくても、
応募者の親御様や学校からの信用が高まったことです。
大事なお子様、もしくは
学生を送り出すご家族や学校の先生とすれば、
就職先が大丈夫なのか気になるのも無理はありません。
でも、本を読んでいただくことで
「このような会社なら、このような社長さんなら安心だ」
と信用を置いてもらい、採用がスムーズに進むようになりました。
人財育成に関しては、
じつは当社の右腕の人たちに電子書籍を書いてもらったことが、
彼らのスキルアップにつながっただけではなく、
責任感を高めることにつながったと思っています。
本にするために自らの仕事を見直してもらったことで、
社長であるわたしが逐一指示を出さなくても
責任を持って取り組んでくれるようになりました。
もちろん人財育成に関しては、
時代が大きく変化している昨今、
本で書いた内容を進化させていくことも必要です。
本の内容だけにこだわっていては、
時代遅れになってしまう。
そのことは、常に意識しています。
●本は過去を整理するものでもあるため、未来への大きな力になる
本を書くことによるもうひとつの大きな効果は、
社内へのいい影響です。
活字にすることで、
わたしや会社の考えなどが明記されるため、
口頭で話すときのように話が飛び飛びにならず、
方針書のように自分たちが行ってきたこと、
今後行っていくことが明確になるのです。
がんばっている人ほど未来を見ているもので、わたしも
「過去を振り返って、何の意味があるのだろう」
と考えてしまいがちです。
わたしはいつも
「これからこうしたいな、ああしたいな」
と考えていて、
過去に行ったことをほとんど忘れてしまうタイプですが、
本を書くことで過去の自分や
会社の行動の意味が明らかになったのは、
とてもいい経験でした。
「いつ、何を行ったのか」をまとめることは、
未来への大きな力になると改めて感じられたのです。
求人についても、
自分たちが何に取り組んできたのかを本にまとめることで、
「これからの自分たちには、このような人たちが必要なんだ」
ということも明確になってきました。
振り返ることで未来がより明確になるのが、
本を書く意外なメリットだと感じられたのは、
とてもよかったことです。
●滅多に本を読まない創業社長の母が自著を読んでいた
ひとつ、うれしかった話をさせていただきます。
先日出張から帰宅したら、
創業社長である母親がめずらしいことに、
テレビではなく本を読んでいました。
何を読んでいるのか聞いたところ、
わたしの処女作である電子書籍
『後継者が自ら社長になりたくなる方法』(BLA出版)
のペーパーバックを読んでいたのです。
母はわたしが尊敬する経営者なので、
とてもうれしい気持ちになりました。
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