【コラム】面接前に「御社の本を読みました」という応募者が来る効果
2026.4.21
●本を読んで来た応募者は「理念を理解してくれた人」
もし、面接の冒頭で応募者から
「御社の本を読んで感動しました。ぜひ働かせてください」
という言葉を聞いたら、
あなたはどのような気持ちになりますか?
経営者にとって、これほどうれしい瞬間はないでしょう。
なぜなら、その応募者は
「理念を理解したうえで来てくれた人」だからです。
通常の採用であれば、
応募者は会社のホームページや求人票を
ざっと確認しただけで面接に来ます。
どのような事業を営んでいるのか、
社風はどのような感じなのかをほとんど知らないまま、
会うことになるのが現実です。
面接の前半は会社説明に時間をとられるため、
「自社を理解されるまでの時間コスト」が高くなります。
一方で、本を読んで応募してくれた人は、
あなたの理念やビジョン、
事業の背景をすでに知ったうえで来ています。
つまり、面接前から信頼の土台が構築できているのです。
●本を読んだ応募者が来ることで、採用は単なる人集めではなくなる
理念の理解度の違いによって、
採用活動の質が劇的に変わります。
変化のポイントは3つあげられますが、
ひとつ目は面接が「説明の場」から
「対話の場」に変わることです。
経営者や面接官が自社の理念を説明しなくても、
応募者のほうから
「御社の第●章で書かれていた『地域を支える誇り』
という言葉に共感しました」
と切り出してきた瞬間、
面接の話題が「条件」から「共感」に移ります。
そして会話が深くなり、採用の目的が「人を選ぶこと」から、
「理念の仲間を探すこと」に変わるでしょう。
本を読んで応募してくる人の行動の動機は、
「条件」ではなく「共感」です。
給与が高い、休日が多いといった条件面ではなく、
「この会社の考え方が好き」
「この経営者と働きたい」
といった想いが中心にあります。
そのような人は、入社後壁にぶつかっても
「成長できるチャンスだ」と考えられるでしょう。
その粘り強さは、
単なるスキル以上の価値を生むのではないでしょうか。
そして2つ目の大きな変化は、
面接官の心理的負担が減ることです。
つまり、「この人は当社の理念を理解しているだろうか」
と心配する必要がなくなり、たとえば
「御社の『挑戦を恐れない文化』を、
わたしはどのように体現できるでしょうか?」というように、
応募者が会社の理念を踏まえた質問をしてくるということです。
このような面接になれば、
採用活動が単なる選考ではなく、
理念の対話に変わるはずです。
3つ目は、採用後の教育コストが下がることです。
入社時点で理念を理解しているため、
研修などで一から理念を教える必要がなく、
社内文化の理解が早いのです。
「社長が本で言っていた、あの考え方でやってみよう」
といった言葉が現場から出てくれば、
採用活動が「会社理念を浸透させる場」になるでしょう。
本を通じて経営者が語った理念を応募者が理解することで、
面接では「理念を共有する人同士の対話」が生まれることが、
本を読んだ応募者が来ることの効果です。
そうなると、採用は単なる人集めではなく、
理念に対する共感の始まりに変わるのです。
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